自社ECサイトで賞味・消費期限の短い食品や飲料の在庫を管理して販売する方法

自社ECサイトで賞味・消費期限の短い食品や飲料の在庫を管理して販売する方法

ECサイトにて食品や飲料を販売する場合、商品ごとに賞味・消費期限に応じた在庫管理や出荷管理が必要になりますが、このシステム化をECプラットフォーム(ECサイトを構築するシステム)にて実現しておりますでしょうか。

食品や飲料の賞味・消費期限方法としては、物流倉庫側の在庫管理システムにて、“先入れ先出し法”といった、倉庫に入庫した日時の古い商品から順番に出庫する手法や、賞味期限までの日数管理を徹底するという方法があります。この場合、出荷時に在庫を引き当てる運用となるため、消費期限にある程度余裕のある商品に対する在庫管理であれば、この運用で大きな問題にならないでしょうし、事実として多くの食品系のEC運用にて採用されている方法でしょう。

一方で、ECサイトで消費期限の短い食品を販売したい場合は、上記の方法では運用が成立しなくなる恐れがあります。最近ではインスタ映えや話題性を狙って「瞬殺グルメ」というワードが出回るほど賞味期限にこだわった商品や、鮮度の高い生鮮食品の販売が通販で進んでいます。ECプラットフォーム側に本記事でご紹介する機能が備わっていれば、例え賞味期限が極めて短い商品であったとしても、円滑な運用が実現しますので詳しくご紹介していきます。

ECサイトにて消費期限が2~3日以上の食品を販売する方法

食品や飲料には賞味・消費期限がつきものですが、特に消費期限の短い商品の場合、販売者側も細心の注意を払って商品ページ内にて賞味期限を目立つように記載する工夫を施すかと思います。

しかし、実際に商品を受け取ったお客様から「届いた商品の消費期限が短すぎる」というクレームを受けたり、注文時に正確な配送日時を表示できないことで、最短日で受け取れず、再配達の配送中に賞味期限切れが発生してしまいフードロスに繋がってしまうという状態は、良い商品を届けたいEC運営者にとっての最大の悩みと言えるでしょう。

しかし、消費期限に応じた日ごとの在庫管理や、消費期限と密接に関係する配送に必要とする日数計算を注文時に反映させる機能を利用することで、消費期限内に配送可能なエリアであれば、賞味期限が2~3日の商品でも円滑なEC運営が実現します。

出荷日別在庫管理機能

ECサイトにおける商品登録の際の在庫設定は、一般的にはその商品の総在庫数を設定しますが、在庫設定の機能に、日別で在庫を管理できる機能が備わっていると、商品ごとに1日単位で在庫数を設定することが可能となります。これにより、同一商品であっても消費期限ごとの在庫数設定や、1日の販売数や生産数が限られている商品の販売が可能となります。

さらに日別に設定された在庫数を出荷日で判定することで、ECサイトにて受注したタイミングで、注文者により指定された配送先や配送希望日時を加味した上で在庫を引き当てを行います。つまり、受注後に在庫の引き当てを計算する必要がなく、日別に設定した在庫数を上限として受注した通りに出荷を行うだけで運用が可能です。

また出荷日別在庫管理機能により、商品の在庫状況を日ごとに生産現場や生産工場と連携させることも可能です。工場の稼働状況を在庫数にて調整したり、クリスマスやバレンタインを始めとするイベントなどの特定日には増産調整を行ったり、あるいは出荷業務を行わない休業日は在庫をゼロと設定する使い方です。

これらの設定はもちろん、注文者が実際に操作を行うカート画面にも反映させる必要があるため、次の機能にてご説明します。

正確な配送日時指定機能

ECサイトにて消費期限の短い食品や飲料を販売する際に、より重要度を増す機能が、ECカートシステム内で正確な配送日時を算出する機能です。購入したい商品をカートに入れた後、注文者によって入力された配送先情報をもとに、出荷場所から必要な配送時間に加え、EC運営者側の出荷不可日(出荷数の上限に達した日)を計算した上で、配送希望日の選択肢として情報を反映します。つまり、EC側の都合によりお届け不可日を除いた状態で、注文者側は受け取りたい日時を選択可能な状態にします。配送希望日時の選択肢に「指定なし(最短でお届け)」が用意されているECサイトも見かけますが、消費期限内に配送を完了させるためには、「指定なし」といった選択肢は表示させない工夫も必要です。
これにより、再配達の可能性を極力抑え、賞味期限内に配送を完了させることができます。

出荷場所から配送先までに必要な配送時間をより正確に算出するためには、ヤマト運輸のサービスレベルに対応したECショッピングカートを選ぶと良いでしょう。ヤマト運輸サービスレベルの詳細はこちらの記事にてご確認ください。

三温帯機能

ECサイトにて食品や飲料を取り扱う場合、商材にはよりますが配送の温度帯管理が求められてきます。三温帯とは、配送や保管時の温度指定のことで、常温・冷蔵・冷凍のことを指します。商品ごとに定められた温度指定に沿った方法で配送できるよう、商品情報の属性に温度帯情報を持たせておきます。また、冷蔵便や冷凍便を利用する場合、一般的には常温便の送料にオプション料金の加算させる必要があります。さらに異なる温度帯の商品を同時に購入した際に、温度帯ごとに配送を別梱扱いとし、それぞれの送料を計算させる仕組みも必要です。

ソーシャルギフト機能


消費期限の短い商品をギフトで贈る際に、ソーシャルギフトの機能が役立ちます。ソーシャルギフトの注文方法は、注文者が贈りたい商品の注文を確定させ、贈りたい相手にSNS等を活用してギフトメッセージを贈ることで、通知を受けた受取人側が受取場所や受取日時を指定します。

ソーシャルギフトを使わない通常のギフト配送の場合、注文者と受取人の間で、商品の受取希望日時を共有しておかないと、再配達を必要とした場合に配送中に賞味期限切れが発生してしまう危険を伴います。しかしソーシャルギフトを使うことで、EC運営者は、受取人の都合にあわせた商品出荷が実現します。

ソーシャルギフト機能の詳細や導入方法については、こちらの記事もあわせてご確認ください。

ECサイトにて消費期限が1日に満たない商品を販売する方法

消費期限が1日に満たない商品をECサイト上で販売したい場合、当日配送便を用意して配送エリアを限定させた注文を受け付けるか、店舗に来店して受け取ってもらうための予約注文をとるかのいずれかになります。前者については当日配送を実現させる必要があるためこの記事では割愛しますが、後者については以下の機能が備わったECプラットフォームで実現します。

日別の在庫管理機能

上記で解説した出荷日別在庫管理機能を店頭受取用の在庫管理に活用します。店頭受取の場合は、出荷業務そのものが不要ではありますが、日ごとに在庫数を管理しておくことで、来店による予約注文数を日ごとに設定しておく運用が可能です。クリスマスやバレンタインなどの特定のイベントで来店が集中することが予想できる日は、予めその特定日のみを特定の在庫数に設定をしておくことができる点も、この機能の強みです。

店舗受取機能

店舗受取機能とは、ECサイト上で注文する際の商品の受け取り方法として“店舗受け取り”を指定できる状態にする機能です。複数の実店舗を持つ場合は、商品ごとに受け取れる店舗を細かく設定できると柔軟性が高まります。実際に注文者によって予約操作を行う際に指定する受取希望日時(来店希望日時)は、日ごとに設定した在庫数と連動させ、予約可能日時のみを表示しておきます。

店舗受取機能は一見すると、EC運営と切り離しても良いかもしれませんが、ECプラットフォームに備わった決済機能を使うことで、予約注文時にネット決済を行うか、来店時に店頭支払いをするかの選択も可能となります。

「店舗受取機能」で来店型の予約販売を実現する方法の詳細はこちらの記事をご確認ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ECサイトの構築方法にはこちらの記事にて解説している通り様々ありますが、本記事でご紹介した機能を必要とする構築方法について検討が必要です。例えばスクラッチ開発のようなECサイト構築手法で自社の要望通りに機能を用意する方法もありますが、食品に強いクラウド型ECサイト構築ASPのaishipGIFTという方法もあります。aishipGIFTでは、本記事にてご紹介した各機能に加え、食品ECの運営に必要な機能がすべて揃っている状態のため、開発に関するコストや期間をかけずに運用が可能です。まずは無料お試しにて、自社の運用にマッチしているかを動作確認して頂けますので、お気軽にご利用ください。

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